給料、休日、残業、人間関係、仕事内容など様々な理由から会社を辞める人も多い30代。
実は1年という短い期間でもおよそ10人に1人は会社を辞めています。
ただ30代で会社を辞めるというのは、実際どうなんでしょうか。
今回は会社を辞めたいと考える30代向けに、知っておくべき現在の状況などを紹介します。
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30代で会社を辞めるというのは、決して珍しいことではありません。
厚生労働省の「雇用動向調査結果の概要」によると、30代の1年間での離職率は以下の通りになっています。
性別 | 年齢 | 離職率 |
---|---|---|
男性 | 30~34歳 | 10.9% |
男性 | 35~39歳 | 9.6% |
女性 | 30~34歳 | 17.2% |
女性 | 35~39歳 | 14.5% |
この中には会社の倒産や、派遣や契約社員など有期雇用者の契約満了、会社の指示による出向といった自分の意志に沿わないものも含まれています。
男性の場合はおよそ10人に1人、女性の場合はおよそ6~7人に1人がこの1年間で会社を辞めているのです。
しかし大半は自己都合の理由によるもので、自らの意志で会社を辞めるに至っているのです。
ちなみに退職理由が自己都合によるものである人の割合は以下の通りになっています。
性別 | 年齢 | 自己都合の理由 による離職率 |
---|---|---|
男性 | 30~34歳 | 65.6% |
男性 | 35~39歳 | 48.5% |
女性 | 30~34歳 | 69.2% |
女性 | 35~39歳 | 61.4% |
このデータは、たった1年という短い期間で調査したものです。
たった1年という間にこれだけの人が会社を辞めているわけです。
当然会社を辞めたいと思っている人はもっといるわけですから、あなたが会社を辞めたいと真剣に思っていることも決して珍しいことではないということです。
30代の仕事を辞めたい理由で多いものとして、以下が挙げられています。
1. 休みが少ない、残業が多い
2. 給料が少ない、ボーナスが少ない、昇給がない
3. 人間関係がうまくいかない
4. 仕事内容に不満がある
5. 会社の将来が不安
休みが少ない、残業が多いなど労働時間に関する不満から会社を辞める人は男女ともに非常に多くなっています。
周りは土日祝休んでいるのに、自分は祝日はもちろん土曜日もたまに出勤があるとなれば、不満を感じてしまうのも仕方がないでしょう。
年間休日が110日以下というのは、やはり働いてみるとしんどいです。
また残業の多さも同様。
月10時間から20時間ならいいのですが、月40時間も50時間も当たり前のようにあるとかなり辛く、疲れたと感じるのも当然のことです。
毎日2時間も3時間も残業をしていると家に帰るのは21時すぎ。プライベートの時間なんて持てず、ただ仕事だけの生活になってしまいます。
給料が少ないといった金銭的な不満から会社を辞める人も非常に多いです。
30代にもなればそこそこ中堅。管理職などの役職に就きはじめる年齢でもあるでしょう。
役職についてなくても仕事をこなす能力だって20代よりは高くなっているし、仕事の責任の重さも大きくなっています。
それなのに昇給がなくて給料が少ないとなれば不満を感じるのも仕方がないことです。
特に学生時代の同期との給料の差は不満を持つ大きな原因になるかもしれません。20代ではそこまで差がなかった給料も、30代になると大きな差がでてきていることも珍しくありませんから。
たまたま入った会社が違うだけで周りは30代で年収700万円、自分は同じ年齢なのに年収400万円。
そうなれば誰だって自身の状況に絶望してしまいます。
人間関係などの環境面が理由で会社を辞める人も多い傾向があります。
上司と合わない、先輩や同僚と合わない、パワハラやセクハラまがいのことをされる、いじめや嫌がらせをされるなど、職場における人間関係の問題はたくさんあります。
人間関係で特に問題がない人は、そんなことで辞めるの?と思うかもしれません。
しかし、実際にその立場になってみれば、ほとんどの人は人間関係に疲れていくので辞めたいと思うでしょう。
人間関係がうまくいかないことによるストレスというのは非常に大きいのです。
同じことばかりで飽きてしまった、仕事の内容に興味を持てなくなってしまった、もっとレベルが高い仕事・規模が大きい仕事をしたくなったなど、仕事内容に対する不満から会社を辞める人もいます。
20代に比べて成長を実感できなくなるというのも、大きな理由かもしれません。
また、人事異動がきっかけになるという人も多いようです。
興味もなければ経験もない仕事への異動を命じられ、会社の命令だから拒否することもできないとなれば、自分がやりたい仕事をこれまで通り続けるには会社を辞めて転職するしか道はありませんから。
まだまだ20年、30年と仕事を続けることになる30代にとって、会社が将来も大丈夫かというのは大きな関心を抱くところ。
中長期的に伸びてくれればいいのですが、もし上手くいかなければ給料が上がらないどころかボーナスは減額されてしまうかもしれないし、下手したらリストラや倒産によって職を失ってしまうかもしれません。
だからこそ、ずっと経営状態が不安定だったり、業界自体に明るい希望がないというような状態だと不安を感じてしまい転職だって考えるようになります。
実際、会社の将来性を不安視して、自分がもっと安心して働くことができる会社へと転職する30代の割合は非常に多くなっています。
会社を辞めたいと考えた時、ほとんどの人は同時に転職することを考える必要があります。
だからこそ、現在の30代の転職事情についてはよく知っておかなければなりません。
会社を辞めたいと思っている人にとっては幸いなことに、現在の30代の転職は非常に活況であり、かなり転職がしやすい状況となっています。
30代前半というのは非常に転職をしやすい年齢です。
実際、が実施した「転職成功者の年齢調査」を見ても20代後半に次いで2番目に多くなっています。
〇24歳以下・・・9.8%
〇25歳~29歳・・・38.9%
〇30歳~34歳・・・24.3%
〇35歳~39歳・・・13.2%
〇40歳以上・・・13.8%
それほど需要があり、成功する可能性も高いということです。
社会人としてそれなりの経験があり、即戦力として期待できる30代前半というのは、企業にとってみると非常に重宝する人材。
転職に対して年齢面でネガティブになる必要は一切ありません。
以前までは「35歳転職限界説」という言葉があったように、30代後半になると転職のハードルが一段上がる傾向がありました。
しかし、今はそんなこと決してありません。
転職成功者の平均年齢は10年前に比べておよそ3歳上昇し、35歳~39歳までの人が占める割合も8.0%から13.2%と5%も上昇。
多くの企業が35歳以上のミドル層を求めて中途採用を活発に行っており、それは今後も伸びていくということが予想されています。
もちろん30代前半に比べて難易度が変わらないというわけではありません。
35歳以上を求める求人の数はやはり少ないし、経験や実績・スキルなどで求められるレベルも高くなります。
ただ、絶望するようなレベルではありません。転職を成功させている人はたくさんいるのですから、あなたもその一人になれる可能性は十分にあるのです。
では未経験の仕事へと転職する場合はどうでしょうか。
まず、業種未経験についてはそこまで気にする必要はありません。
業種の経験を求める企業ももちろんありますが、そういう企業は少数派。職種経験さえあれば良いという会社が多いです。
特に給料を上げたい、もっと休みがほしいといった目的で転職に踏み切るなら、業種にこだわらず転職活動を進めることをおすすめします。
業種を変えた方が、そういったことを実現できる可能性は高いです。
職種未経験の仕事への転職はそれなりの困難があることを覚悟しておく必要があるでしょう。
先ほど述べたように、30代の転職は非常に活況で転職がしやすい状態になっていますが、それはあくまで経験者に対する話です。
企業はある程度活かせる能力を有している30代を求めます。
まったく同じ職種である必要はありませんが、何らかの形で前職の経験を生かせるような仕事ではないと、やはり厳しいのが現実です。
30代前半はもちろん、30代後半でもキャリアチェンジに成功したという人は今の人材不足の状況では少なくありませんから、本当にやりたいことなら難しくても挑戦してみるべきです。
転職すると基本的には給料が下がるんでしょ?と思っている人は多いかもしれません。
では実際のところどうなんでしょうか。
「令和3年上半期の転職入職者の賃金変動状況 」によると以下の通りです。
30~34歳 | 35~39歳 | |
---|---|---|
1割以上増 | 33.6% | 23.7% |
1割未満増 | 8.3% | 14.3% |
変動なし | 24.4% | 33.4% |
1割未満減 | 11.7% | 9.2% |
1割以上減 | 20.8% | 18.3% |
30代前半でも後半でも約半数が増加しているのに対し、減少は3割ほどにとどまっています。
実は30代でも転職で給料が上がる人の方が多いのです。
またこの調査結果は、給料にこだわらず転職に踏み切った人(未経験職への転職など)ももちろん含まれています。
もし給料にこだわって転職したならもっと上がる可能性は高いと考えられるでしょう。
会社を辞める上で知っておくべき点は、転職に関することだけではありません。
ここでは退職について知っておくべきことを紹介します。
現在勤めている会社に退職金制度がある場合には、退職時に退職金が支給されます。
厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、80.5%の会社に退職金があるので多くの人が貰えることになるでしょう。
そして支給される金額の相場は勤続年数によって異なりますが、100万円から300万円ほどである場合が多いです。
ただ、この金額は会社によって大きく異なります。15年働いたのに退職金は20万円だったなんてケースもおおいにありえることです。
また、一度転職している人だと勤続年数が短い分退職金が少なくなったり、3年未満だと一切貰えないというケースもあるので、事前に自分がいくらもらえるかはチェックしておくといいでしょう。
加えて、次の会社では新卒で入社した人に比べて勤続年数が少なくなる分、退職金も少なくなる可能性がある点は把握しておきましょう。
たとえば大卒の退職金の平均支給額は勤続35年以上の人で2,173万円ですが、30代で中途採用で入社し勤続年数が25~29年になると1,395万円まで下がります。
転職先が決まっていない状態で会社を辞め、しばらくは失業保険で生活しようと考えている人もいるかもしれません。
ただ以下の条件があるので注意しなくてはなりません。
・雇用保険に加入していた期間が退職前2年間で12か月以上必要
・自己都合の退職の場合、3か月間の「給付制限期間」
倒産など会社都合で会社を辞める場合はすぐ貰えますが、自己都合で会社を辞めた場合だと貰えるのは3か月先ということになります。
もしすぐに仕事をしないつもりなら、この期間過ごせるだけの貯金を確保しておかなければなりません。
また金額としても給料に比べて少なくなります。
以下が30代で自己都合退職した場合の給料別(退職前6か月の平均)の失業保険の30日あたりの支給金額及び支給期間です。
給料 | 支給金額 | 支給期間 |
---|---|---|
20万円 | 146,000円 | 90日 |
25万円 | 155,930円 | 90日 |
30万円 | 178,620円 | 90日 |
35万円 | 184,500円 | 90日 |
40万円 | 199,980円 | 90日 |
詳細な金額については、以下のサイトよりシミュレーションできます。
参考:雇用保険の給付額の計算
会社を辞めると残っている有給休暇は全て消滅し、取得する権利がなくなります。
その為、もし会社を辞めるなら退職前にできるだけ多く取得した方が良いでしょう。せっかくの権利ですから使わないともったいないです。
中には全く有給休暇を使ってなく40日ほど残っている人もいると思います。
もし退職前に全て使えば、およそ2か月まるっと休みです。
在職中は忙しくて転職活動ができないという人はこの期間に集中して転職活動をするのも一つの方法です。
また、転職後の有給休暇取得に関しては注意が必要です。
有給休暇が付与されるのは、基本的に入社して半年以降です。会社によっては労働者のためにと入社後すぐに付与してくれる会社もありますが、そうではない場合、もし休むことになると欠勤扱いになってしまいます。
ここまで書いた通り、30代が会社を辞めるというのは決して珍しいことではありません。
だからこそ、今の会社を辞めたいという気持ち、もっと前向きに考えてみてもいいのです。
とりあえず転職活動をやってみれば希望を叶えることができる仕事が見つかるかもしれません。
以下で転職活動をする際のポイントを紹介します。
行き当たりばったりの転職をしていいのは20代まで。
30代は転職に対しての目的を明確にするのはもちろんのこと、5年後、10年後など中長期的な視点を持ち、自分のキャリアや将来についてよく考えた上で転職先を考える必要があります。
一回の転職では実現できないこともあるでしょう。
しかし転職後の会社生活、そしてさらなる転職を経ると今できないことでも実現できる可能性がでてきます。
ただそれは今の段階でしっかり考えるからこそ。
転職自体はゴールではないのです。
転職がうまくいかない人の多くは、転職活動自体に手を抜いて適当にやってしまっていることが原因です。
しっかり準備しないから受けても受けても受からない。よく調べないから希望とは違う会社に入社してしまう。こんなものでいいやと手を抜いてしまうから、本当にかなえたいことを見失う。
そして失敗につながるのです。
転職にはこだわりを持ちましょう。なんのために転職するのかを忘れてはいけません。
そして転職活動には真剣に取り組んでください。
もちろん楽ではありません。プライベートの時間を犠牲にする必要がでてきます。
しかし、たった数か月です。それがあなたの一生を左右するのかもしれないのです。
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